言語化するために必要な、語彙力・具体化力・伝達力の3つの力
作品情報
タイトル:「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全
著者:山口拓朗
出版社:ダイヤモンド社
出版年:2023年11月15日
ジャンル:自己啓発、実用書、言語化スキル
内容:言語化力を上げるためのステップやChatGPTを使用したトレーニング方法など
あらすじ
『言語化大全』は、「考えをうまく伝えられない」「言いたいことがまとまらない」といった悩みを持つ人に向けて、思考を整理し、伝える力を高める“言語化”の技術を体系的に解説した一冊です。
著者・山口拓朗さんは、20年以上にわたって文章術や伝え方の技術を磨き続けてきたプロライター。彼の経験をもとに、「語彙力」「具体化力」「伝達力」の3つの柱から、だれでも“伝わる言葉”を使えるようになる実践メソッドが丁寧に語られています。
CHAPTER1では語彙力 CHAPTER2では具体化力 CHAPTER3では伝達力にフォーカスして具体的に実施することを練習問題形式で鍛えることができます。
Chapter1 語彙力を伸ばすー「使える言葉」を増やす方法ー

語彙力アップを謳う本の多くでは言葉や慣用句がたくさん載っており、「さぁ、暗記しましょう!」というスタイルですが言語化大全では日常に組み込むスタイルで、即戦力になる言葉を増やす方法をわかりやすく教えてもらえます!
🔹要点:
- 語彙は「知っている」だけでは不十分。「使える語彙」=実際に口にしたり書いたりできる語彙こそが重要。
- 言語化とは、頭の中にある“モヤモヤ”を、相手に“伝わるカタチ”にすること。
- 語彙を増やす方法は、日常で「言い換え」や「連想」を意識的に行うトレーニングが効果的。
- 良質なインプット(読書・対話・観察)を積み重ねることで、アウトプットの幅も自然と広がる。
Chapter2「具体化力を鍛えるー情報の「解像度」を上げるにはー

「言っていることがぼんやりしていて、よくわからない」
「企画の細部が詰まっておらず、イメージしにくい」
こんな状態を「解像度が低い」と呼ぶことがあります。
解像度を上げることで、密度の高い情報を鮮明に伝えることができるようになる。
言葉の解像度を上げることで自分が伝えたいことと、相手が受け取る情報のズレ減り、コミュニケーションにおける”ズレ”が生まれにくくなります。
🔹要点
- 「曖昧な言葉」では人の心は動かない。具体的でリアルな言葉ほど説得力が増す。
- 5W1H(いつ・どこで・だれが・なにを・なぜ・どのように)で話を細分化する技術。
- 「抽象→具体」の思考変換が、相手の理解と共感を引き出す。
- 抽象的な表現をそのまま使わず、例え話や事例で“見える化”する。
Chapeter3「伝達力」を磨くー伝わる型とテクニックー

言語化して相手に届ける言葉や文章は、相手へのプレゼント。
「相手が欲しいものはなにか」
「ちゃんと喜んでくれるか」
と、相手の立場に立って届けることが大事。
「伝える」ではなく「伝える」こと
🔹要点:
- 「型」があれば、言いたいことが整理され、自然と伝わる構成に。
- PREP法(結論→理由→具体例→再主張)やSDS法(要点→詳細→要点)など、鉄板の型を紹介。
- 伝わる文章には、「リズム」「語尾の調整」「語感」の工夫が大切。
- 話し言葉と書き言葉の違いを意識することで、媒体に合わせた表現が可能になる。
感想 言語化は才能ではなく、技術だ。
みなさんは日常や仕事での会話で、「なんで伝わらないんだ?」「うまく言葉にできない…」など思ったことがありませんか?
山口拓朗さんの『言語化大全』は、まさに「読めばすぐに実践できる言葉の道具箱」。
読み進めるごとに、自分の中の“あいまいな感覚”が明確な表現へと変わっていく感覚がありました。
語彙を増やすにはどうすればいいのか?
どうすれば相手に具体的に伝わるのか?
そして、自分の思いをどのように人に届けるか?
本書は、そのすべてに「型」や「視点」を与えてくれます。
「言葉にできる人」が得る信用、影響力、共感力を実感できる一冊でした。
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